Anseriformes

カモ系論文を延々と紹介しやす。。。

結果

繁殖期に収集した16種のガンカモ類の性器を調査した。メスの性器形態に種間で非常に大きな変異を発見した。ある種では典型的な単純な鳥類のメス性器形態であり、一方では高度に複雑な性器であった。

手の込んだ膣の構造として、総排泄腔に近位となる嚢構造、そして端部の閉じた時計回り螺旋構造、これらの数は可変的となっている。

この嚢構造は、膣の遠位端つまり総排泄腔に近い側に位置し、膣の軸方向に伸長しても排除できない構造である。その数は種によって0~3であった。

螺旋構造は360度捻じれており、卵管を引き延ばせば無くすことができる。膣の頭蓋側に位置し常に端部は卵殻腺でおわる。螺旋回数は種によって0~8回である。

数十年にわたり鳥類の輸卵管の解剖学的研究が為されてきたにもかかわらず、多様な膣形態の報告は全くされて来なかったので、ガンカモ類におけるこの発見は驚くべき事である。